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雨宮が霧の通路を通った瞬間、「サイボーグ009」の004が登場してちょっと驚きます。ただしその舞台は、フレドリック・ブラウンの『闘技場』ですが。
そして次の作品のタイトルは「夏への扉」。“あれ”を一体どう料理するつもりか、と思うと、みごとにドンデンを食わされてしまいます。さすが石森章太郎。一筋縄ではいきません。
石森はばりばり仕事をして名前が売れ始め、赤塚はギャグ漫画で新境地を開いています。それに引き替え雨宮は……って、ここはおそらく石森の内宇宙ですね。漫画家になるという過去の決断は正しかったのかこのままでいいのかという迷いを引きずったまま、表面上は売れっ子漫画家を演じ続けなければならないことの葛藤が現われているように私には読めます。
……しかし「かもめ」が乱舞するモノクロの美しいシーン、石森章太郎は風景を具象のまままるで抽象のように描く名人だと、感服します。「龍神沼」の林のシーンに匹敵する美しさだと私は感じました。
そして、小さなエピソードの積み重ねから、少しずつ少しずつ、雨宮の「現在」と「未来」が広がっていきます。

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